尿道炎の症状です。
尿道から膿がでる病気のほとんどは、性行為などで病原微生物が尿道に入り引き起こされる性感染症です。
病原微生物としてはクラミジアまたは淋菌の場合が多く、これらは性器以外の口腔や直腸などにも感染します。
クラミジアによる尿道炎は、尿道に違和感がある程度の軽い痛みのことが多く、透明な分泌物が出てきます。
クラミジアは、精巣上体炎や時に前立腺炎の原因になることもあります。
潜伏期は1~3週間です。
一方、淋菌による尿道炎は、排尿時に尿道に焼けるような痛みがあることが多く、膿のような分泌物が出てきます。
感染から症状が出るまでの期間は3~7日です。
簡単に検査できますので、気になる方は医師にご相談ください。
陰嚢内には、1)精巣(睾丸)、2)精巣上体(副睾丸)、3)精索(精巣を栄養する血管、精管)等が存在します。
部分に何らかの異常が生じた時に“精巣が腫れてきた”と自覚するのです。
精巣の腫れが生じた場合、以下のような泌尿器科学的に非常に重要な疾患があります。
恥ずかしがって、病院を受診しなかったり、かなり悪くなるまでほっておかれることも多いため、急いで泌尿器科を受診されることをお勧めします。
まずは精索(精巣)捻転症という病気を疑います。
精巣を栄養する血管がねじれて血液が流れなくなり精巣に痛みを生じます。
一般的には学童期から思春期に突然発症することが特徴です。
この病気の場合には発症から6時間以内に血管のねじれを解除できれば精巣を温存することが可能ですので、緊急手術を行うことになります。
6時間以上ほっておいた場合には、精巣が壊死して摘出するほかなくなることも多いため、専門医を至急受診していただくことが大切です。
同様の症状を示すもうひとつの病気に精巣上体炎(副睾丸炎)があります。
精巣上体炎は、細菌などによって炎症をおこし、腫れに加えて痛みや発熱を生じます。
排尿時の痛みや尿が近いなどの症状を伴う場合もあります。
精索(精巣)捻転症と精巣上体炎を鑑別することは時に困難であり、緊急手術によって診断せざるをえないこともあります。
精巣上体炎の診断がついた場合には、抗生物質の投与や局所の冷却などを行いますが、高熱時や痛みや腫れのひどい場合には入院治療が必要です。
その他、精巣炎も細菌などによって炎症をおこして精巣が腫れる病気です。
おたふく風邪(ウイルス性の流行性耳下腺炎)の時に、精巣が腫れる場合があります。
高熱と痛みと腫れを呈するので、入院が必要になる場合が高い状態です。
様々な病気がこのような症状を呈しますが、思春期から40歳くらいの方の場合には精巣腫瘍(癌)を念頭に入れて診察します。
この病気は頻度としては低いのですが、非常に進行が早く転移しやすいのが特徴です。
痛みもなく、また羞恥心から半年以上もほっておいた後に病院を受診される方もいますが、進行した場合にはその後の治療が困難になることもありますので、おかしいなと思ったらできるだけ早く泌尿器科を受診することをお勧めします。
陰嚢水腫(精索水腫)は、水が貯まった状態です。
外来で水を抜きますが、繰り返す場合には手術を行います。
立っていると腫れてくる場合は精索静脈瘤が考えられます。
時に腎臓や肝臓の機能が低下している場合にも陰嚢部が腫れてくることがあります。
繰り返しとなりますが、恥ずかしがらずにできるだけ早く泌尿器科を受診されることをお勧めします。
精液のほとんどは前立腺、精嚢で作られるので、前立腺組織内に炎症などの原因があり、ここから出血すると精液が赤くなったり(新鮮な出血)、茶色(古い出血)になったりします。
ほとんどは前立腺炎が原因です。
50歳までの成人の場合は、ほとんどが前立腺炎ですが、50歳を越えてくると前立腺癌が原因となることが5%くらいあります。
精巣は精液中の精子を作るだけなので、精巣に異常があることは希です。
おかしいと思ったらすぐに専門医を受診してください。
前立腺炎ならば抗菌剤による治療でほぼ完治できます。
抗菌剤は組織移行性の良好なニュ-キノロン剤を第一選択とします。
期間は6週間を目安にします。
慢性前立腺炎によるものでは再発しやすいこともあります。
慢性前立腺炎の症状のひとつです。
特に座って仕事をしていると症状を感じ易くなったり、残尿感や頻尿を伴うこともあります。
精巣は触っても痛くなく、引っ張られているような鈍痛が続く時は慢性前立腺炎の可能性があります。
小さなコリコリとしたしこりとして触れ、痛みはない場合は、正常の精巣上体(副睾丸)のことが多いです。
丸く硬い時は精巣上体炎の痕跡か精液瘤(精子が貯まった袋)のことがあり診察が必要です。
陥頓(かんとん)包茎です。
包皮がめくれてもとに戻らなくなった状態で、緊急の治療が必要です。
亀頭炎で、多くは性行為または不潔な環境に伴う炎症です。
真珠様丘疹といいます。
治療の必要ありません。
尖圭コンジロームと誤診されることがあります。
尖圭コンジローム(ウイルス感染)が考えられます。
ヘルペス(ウイルス)感染が考えられます。
時々、梅毒のこともあります。
カンジダという真菌(かび)の感染のことが多いです。
最近はいろいろなストレスから30歳代の若い世代から現れています。
自由診療で保険は使えませんが、不便を感じていて治療を希望される場合は受診して下さい。